甘い物は脳に悪い

甘い物は脳に悪い (幻冬舎新書)笠井 奈津子・著


疲労を取るのに、甘い物はよくないというのが、栄養士・笠井 奈津子さんの主張。
甘い物を食べると、急激に血糖値が上がり、一時的に疲れがとれたような気分になり、頭もすっきりした、と勘違いする。
ところが、血糖値が急激に上がると、血糖値を抑えるために体が大量のインスリンを分泌することとなる。
その結果、甘い物を食べる前よりも血糖値が下がってしまい、集中力が続かなくなる。

甘いものより体内にアミノ酸を運んでくれる良質なたんぱく質を摂取することのが、良い。
「ゆで卵」「枝豆」「おつまみの魚」。


『糖分の取り過ぎで頭が鈍る?米UCLAがラットで実験』
2012年05月16日 10:52 発信地:ワシントンD.C./米国

糖分を取り過ぎると頭が悪くなるかもしれないことを示す実験結果が、15日の米専門誌「生理学ジャーナル(Journal of Physiology)」に掲載された。

 米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California Los Angeles、UCLA)の研究チームはラットを2つのグループに分け、まず複雑な迷路を使った5日間の訓練を行わせた。

 次に、両グループには加工食品によく使われる高フルクトースコーンシロップ(異性化糖)を、飲み水の代わりとして与え始めた。うち1つのグループにだけ、脳を活性化するオメガ3脂肪酸を含むアマニ(亜麻仁)油とドコサヘキサエン酸(DHA)も同時に与えた。

 6週間後、両グループのラットを迷路に入れて観察したところ、DHAを与えられなかったラットの動きは鈍く、脳のシナプス活性は減少していたという。

 また、ラットの脳をさらに詳しく調べたところ、DHA補給をしなかったラットは血糖値をコントロールし脳機能を統制するインスリンへの耐性を発達させていたことも明らかとなった。

 UCLA医学部のフェルナンド・ゴメスピニージャ(Fernando Gomez-Pinilla)教授(神経外科学)は、「インスリンは血液脳関門を通過できるので、ニューロンを刺激して学習の阻害や物忘れの原因となる反応を引き起こしているのかもしれない」と説明する。

 思考や感情を処理するには脳細胞が糖分を使用・蓄積することが必要で、インスリンにはこれをコントロールする働きがあるが、フルクトース(果糖)の取り過ぎはこの作用に影響を与える可能性があるということだ。

「インスリンは体内の血糖値をコントロールするために重要だが、脳内では記憶や学習を阻害する別の働きをしているのかもしれない。われわれの研究で、高フルクトース食は体だけでなく脳にとっても有害だということが示された。これは新しい発見だ。」とゴメスピニージャ教授。「この発見は、食習慣が思考に影響を与える事実を示している。高フルクトース食を長期にわたって食べ続けると、脳の学習能力や情報記憶能力を変化させてしまうが、オメガ3脂肪酸を食事に加えることにより、ダメージを最小限に留める助けとなる」

 高フルクトースコーンシロップは炭酸飲料、調味料、アップルソース、離乳食などの加工食品によく使われている。

(c)AFP

炭酸飲料を飲むと脳卒中リスクも高まることが明らかに

研究チームを率いたクリーブランド・クリニックのアダム・バーンスタイン博士は下記のようにコメントしています。

「炭酸飲料は添加砂糖が最も多い食品です。

そしてこの研究で明らかになってきているのは、この種の飲料を日常的に摂取することで、多種多様な病気の原因となる一連の身体反応を引き起こすということです。脳卒中はその一例なのです」

既存の研究でも、砂糖の多い飲み物は、体重増加、肥満、高血圧、高コレステロール、そして心臓病と関連があると考えられてきました。また、ダイエット飲料と脳卒中との関連についての研究も存在します。

砂糖の多い飲み物は血糖値を急激に上昇させ、また細胞にエネルギー源として糖を送り込む働きを持つインスリンを急上昇させます。

これが繰り返されることで、インスリンが効かない状態である“インスリン耐性”が生じ、その結果、脳卒中のリスクを高める他の生理的な変化を引き起こす可能性があると、バースタイン博士は警告しています。

by yakuraibosi | 2012-06-16 17:38 | Comments(0)
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