光線療法が病気を治す

光線療法が病気を治す
2013.10.24  

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青色光や近赤外光などの特定の波長の光は、さまざまな病気の治療に役立つ可能性を秘めているようだ。

アメリカのウィスコンシン大学ミルウォーキー校では、可視領域の光線を用いた療法の効果とメカニズムを明らかにするための様々な研究が行われてきた。

その中で今回、光線療法の研究で国際的に有名な同大学のエンウェメカ博士が、薬剤耐性菌MRSAに対し青色光が大きな殺菌効果を持つことを明らかにした。

博士が、培養した2系統のMRSAに青色光を照射したところ、菌の92パーセントが死滅した。ただし、菌の密度が高いほど殺菌率が低くなる傾向が見られたため、青色光をより菌の中に浸透させる方法を現在模索中だ。

一方、近赤外光の効果についても研究が進んでいる。その一つが、神経や脊髄に病変が生じ、視覚やバランス感覚、思考などに異常の出る病気「多発性硬化症」への応用である。初期の多発性硬化症に似た症状を有するげっ歯類に1週間近赤外光を照射したところ、症状が改善したことが報告された。さらに、近赤外光の照射は、中毒症によって失明したラットの視力回復にも役立つことが明らかになっている。

青色光と近赤外光が病気を治療するメカニズムは大きく異なっているが、両方とも細胞内のミトコンドリアにある同じ酵素「シトクロムcオキシダーゼ」に作用するようだ。

by yakuraibosi | 2013-11-06 21:50 | Comments(0)
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