パナマ文書が暴露! タックスヘイブンで“税金逃れ”していた日本の大企業とは…文書に「DENTSU」の名前

パナマ文書が暴露! タックスヘイブンで“税金逃れ”していた日本の大企業とは…文書に「DENTSU」の名前
2016.04.10


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国際調査報道ジャーナリスト連合が公開しているパナマ文書のウェブページより

 ロシアのプーチン大統領の「金庫番」側近は総額20億ドル(約2200億円)。他にも、中国の習近平国家主席の親戚や英国のキャメロン首相、シリアのアサド大統領、ウクライナのポロシェンコ大統領、サウジアラビアのサルマン国王の関係者がタックスヘイブン(租税回避地)を利用した租税回避行為を繰り返していた──。
 この事実を明らかにしたのはパナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出した「パナマ文書」。「モサック・フォンセカ」はタックスヘイブン(英領バージン諸島、ガーンジーなど)での会社設立を代行するビジネスを展開しており、その顧客情報が内部リークもしくは外部ハッキングで流出し南ドイツ新聞を通じて「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)に渡ったのだ。
「パナマ文書」は「モサック・フォンセカ」の40年に渡って記録した1100万件以上の文書で、データ量は、2.6テラバイト(2600ギガバイト)にのぼり、現在確認されただけでも、各国の首脳や首脳経験者12人を含む政治家など140人がタックスヘイブンを利用して金融取引などを行っていたという




 他にも、ネットでは、この膨大なデータベースからつきとめたとする複数の企業名が上がっている。三菱商事、丸紅、ファーストリテイリング、オリックス、バンダイ、商船三井、大日本印刷、大和証券、ドワンゴ、ドリームインキュベータ、JAL、日本郵船……。
 さらには、大手広告代理店の電通も上がっている。たしかに、本サイトでもICIJが公開したnode csv.ファイルを検索したところ、「DENTSU INC」、「Dentsu Asia Fund I」という名前がそれぞれ1箇所出てきた。※その後、これらの企業名は、パナマ文書とは別にICIJが公開した過去の租税回避行為に関与した企業名リスト「オフショアリークス」のファイルであることが判明した(4月11日13時30分 情報を訂正・更新しました)。
 ただし、現時点では、これらの企業名や住所が記載されているということしかわからず、具体的にどう関与したかは、それぞれの国の政府とマスコミが調査する必要がある。
 だが、日本ではそれは難しいだろう。事実、菅義偉官房長官は早速、調査に否定的な見解を表明したし、おそらくマスコミもこれ以上、実名を詳しく報道することはないだろう。
「出てくる企業名は、電通をはじめ、大スポンサーばかりですからね。マスコミがわざわざ企業名を暴くとはとても思えません」(全国紙経済部記者)
 だが、こうした「租税回避行為」は日本の大企業によって日常的に行われているのが現実だ。2013年には「しんぶん赤旗」(8月25日付)がタックスヘイブンに子会社を設立している大企業のリストを掲載したことがある。
 1位:三井住友フィナンシャルグループ タックスヘイブン子会社の資本金総額 2兆9788億円 2位:NTT 同7957億円 3位:三菱UFJフィナンシャルグループ 同7554億円 4位:JT 同4877億円 5位:三井住友トラストホールディングス 同7554億円 6位:トヨタ自動車 同3287億円……。
 同紙が有価証券報告書を調べた結果、東証に上場している時価総額の上位50社のうち45社が子会社をタックスヘイブンに設立しており、その子会社の数は354、その資本金の総額は8.7兆円にもなるという。日本の大企業のかなりの部分は、タックスヘイブンに巧妙に利用し、「租税回避行為」を行っている現実がある。

by yakuraibosi | 2017-04-12 17:03 | Comments(0)
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