北朝鮮がアメリカと互角に戦えそうな戦い



日刊ゲンダイ

追加制裁に報復 北“7000人体制”金融サイバー攻撃で荒稼ぎ

骨抜きとはいえ、通算9回目の制裁決議を採択した国連安全保障理事会に対し、北朝鮮が猛反発している。12日のジュネーブ軍縮会議に出席した韓大成国際機関代表部大使が、「米国にかつてない最大限の苦痛を与える用意がある」と警告。それで懸念が高まっているのが、北朝鮮によるサイバー攻撃だ。

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 元韓国国防省北朝鮮情報分析官の高永テツ氏(拓殖大客員研究員)は、こう言う。

「北朝鮮が米国と互角の勝負ができるのはサイバー戦です。朝鮮人民軍偵察総局は約7000人の“サイバー戦士”を擁し、その破壊力は米CIAに匹敵する。中国を中心としたアジア各地のアジトに分散し、世界中に日常的にサイバー攻撃を仕掛けています。

先月シンガポール沖で発生した米海軍のミサイル駆逐艦とタンカーの衝突事故も、6月に伊豆半島沖で起きたイージス駆逐艦と貨物船の衝突事故も北朝鮮のハッカーによって米軍のGPSが誤作動した可能性が高い。今年はほかにも類似事故が起きていて、いずれも北朝鮮の関与が指摘されている。サイバー戦士たちはその能力を海外企業のハッキングにも発揮し、外貨稼ぎにも貢献しています」

金正恩朝鮮労働党委員長の暗殺をチャカした映画を配給しようとした米ソニー・ピクチャーズは2014年、身代金を要求するランサムウエア攻撃を受け、大損害を被った。

 16年にはバングラデシュ中央銀行から8100万ドル(約89億円)を収奪。台湾やインドネシアなどのアジア、エクアドルなどの中南米やアフリカ各国も標的にされた。

 毎回、数百万ドル規模を奪取。北朝鮮は今年3月時点で31カ国に組織的なサイバー攻撃を仕掛けているとされ、被害額は兆円単位に上っているという。

 日米韓の軍事関係施設、原発、交通機関や金融機関も攻撃にさらされている。

「北朝鮮が味をしめているのが金融機関へのランサムウエア攻撃です。表沙汰になって信用失墜を避けたい企業の多くが泣き寝入りし、支払いに応じているようなのです。NYSEをはじめとする主要証券取引所が襲われ、正常取引ができなくなれば、世界の金融機関は大混乱に陥ります」(高永テツ氏)

 主要取引所の時価総額はザッと5000兆円。消失も恐ろしいが、金正恩の資金に回ったら、もう手も足も出ない。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/213439



by yakuraibosi | 2017-09-14 22:58 | Comments(0)
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