『私たち人類が初めて肉眼で見る「太陽の彩層」の静止画像』

アマチュア天文家がカメラで捕らえた驚くべき太陽の大気層の新しい写真
デイリーメール(英国) 2010.11.01


恐ろしく残忍で凶暴なイメージさえ漂わせるこの驚くべき太陽の写真は、米国のアマチュア天文写真家アラン・フリードマン氏によって撮影された。アラン氏は自分のサイトで、「これは巨大なカボチャではない」というタイトルと共に、この写真をアップした。

可視光線の域の中の非常に狭いレンジの部分だけを捕らえることができる特別な「水素フィルタ」を使用して撮影されたこの写真は、見事に「彩層」と呼ばれる太陽の表面構造を示している。


太陽から立ち昇るプラズマは、壊滅的な太陽の引力に一時的に逆らおうとするが、その後、再び雪崩を打って太陽の表面へと戻る。その際には、高温のガスがアーチを描いて落ちていく


『私たち人類が初めて肉眼で見る「太陽の彩層」の静止画像』_e0026609_222350.jpg



この写真は、アマチュア天文家のアラン・フリードマン氏が持つ、小型だが頼もしい望遠鏡によって撮影された。アラン氏は、その望遠鏡を愛情を込めて、「リトル・ビッグマン」と呼ぶ。

「この写真は、可視光線スペクトラムの極めて狭い領域だけを分離することのできる特別な水素アルファ・フィルタを使って撮影したものなんだ」と、56歳のニューヨーカーであるアラン氏は語る。

「水素アルファ・フィルタを望遠鏡の前方に取り付けて、望遠鏡の後ろにはウェブカメラを取り付ける。それをノートパソコンに接続する。これで、撮影のたびにカメラの画像がパソコンにダウンロードされるわけさ」。

ニューヨークに住むアラン氏の本職は、英国向けグリーティングカードのデザイナーだ。
彼は、夜になると、望遠鏡の前に陣取り、彼の望遠鏡「リトル・ビッグマン」と共に夜を過ごす。
そして、このような劇的な宇宙写真を展示する。

「私は高解像度の天文写真技術を用いて、科学的な興味を満たす写真を撮影しようとしているんだが、その行為の中でも、宇宙の美しさと宇宙の計画に対しての敬意の念はずっと持ち続けているんだ」と、アラン氏は言う。

「芸術と科学のどちらにも興味を持つことによって、私の知識もインスピレーションも共に大きくなるみようだ」。
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彩層

彩層とは、太陽などの恒星の表層部分で、光球の外側、コロナの内側に位置する薄いガスによって形成される層。
太陽の場合、厚さは数千から1万km、温度は光球よりやや低く、4,700-5,800K。紅炎(プロミネンス)が発生する事もある。地球上から肉眼で確認することはできないが、日食発生時のみ見る事ができる。
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by yakuraibosi | 2010-11-05 22:05 | Comments(0)
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